【小児科医が解説】ワクチンの同時接種(複数打ち)は大丈夫?副反応や安全性、メリットを解説
- 2026年1月30日
- 予防接種
「一度に何本も注射を打って、小さな体に負担はかからないの?」 「副反応が強く出たりしないの?」 初めての予防接種や、本数が増える時期には、多くの保護者様がこのような不安を感じられます。
今回は、大切なお子様を病気から守るための「同時接種」について、医学的根拠に基づき、分かりやすくお伝えします。
1. なぜ「同時接種」が標準なの?
結論から申し上げますと、同時接種は医学的に安全であり、お子様を確実に守るための「有効な方法」です。
かつての日本では接種間隔に厳しい制限がありましたが、現在は世界標準に合わせて同時接種が一般的になりました。これは、何十年にもわたる膨大なデータによって、安全性と有効性が証明されているからです。当院でも、日本小児科学会の指針に基づき、積極的な同時接種をおすすめしています。
2. 小さな体に何本も打って、免疫はパンクしない?
「一度にたくさんの免疫をつくると、体が混乱するのでは?」と心配されるかもしれません。しかし、赤ちゃんの免疫力は私たちが想像する以上にタフです。
実は、赤ちゃんが日常で触れる泥遊びや風邪ウイルスに比べると、ワクチンに含まれる成分はごくわずかです。
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🔵風邪をひいた時: 体は無数のウイルスと戦い、フル回転しています。
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🔵ワクチンの同時接種: 整理整頓された「安全な情報」を数種類取り込むだけです。
「風邪を一度ひくこと」に比べれば、同時接種の負担は極めて小さいので、ご安心ください。
3. 同時接種を選ぶ「3つの大きなメリット」
お子様とご家族にとって、同時接種には非常に大きな利点があります。
- 深刻な病気を「最短」で防げる:重症化しやすい乳幼児期の感染症に対し、免疫を最も早く完成させることができます。
- 通院の負担(時間・体力)を軽減:何度もクリニックへ足を運ぶ必要がなくなり、忙しい保護者様の負担を減らします。
- 接種忘れを防止できる:複雑なスケジュールがシンプルになり、「打ち忘れ」のリスクを最小限に抑えられます。
4. 気になる「副反応」は増えないの?
「本数が増えると、熱が出る確率も上がるのでは?」という疑問もよく伺います。
最新の医学データでは、同時接種によって副反応(発熱や腫れ)の頻度や程度が上がることはないとされています。例えば、2本同時に打ったからといって、発熱率が2倍になるわけではありません。それぞれのワクチンが持つ本来の反応が、そのまま出るだけです。

当院からのメッセージ
同時接種は安全な方法ですのでご安心ください。もし「どうしても今日は1本だけにしたい」といったご希望などがあれば、遠慮なくご相談ください。ご家族の気持ちに寄り添ったスケジュールを一緒に考えていくことが、私たちの使命です。
