ハチミツはいつからOK?1歳未満の赤ちゃんにハチミツが危険な理由。小児科専門医が解説。|小児科・皮膚科|平井みらいこどもクリニック|土曜診療

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ハチミツはいつからOK?1歳未満の赤ちゃんにハチミツが危険な理由。小児科専門医が解説。

ハチミツはいつからOK?1歳未満の赤ちゃんにハチミツが危険な理由。小児科専門医が解説。|小児科・皮膚科|平井みらいこどもクリニック|土曜診療

ハチミツはいつからOK?1歳未満の赤ちゃんにハチミツが危険な理由。小児科専門医が解説。

自然な甘みと高い栄養価で魅力的なハチミツですが、まだ腸内環境が未熟な1歳未満赤ちゃんにとっては、危険な食べ物になる可能性があります。それは、「乳児ボツリヌス症」という病気を引き起こすリスクがあるからです。

🚨 1歳未満は危険!乳児ボツリヌス症とは

乳児ボツリヌス症は、ハチミツにごくまれに含まれているボツリヌス菌の芽胞(がほう)が原因で起こる感染症です。

  • ・1歳を過ぎた子どもや大人ボツリヌス菌の芽胞が体に入っても、腸内環境が整っているため問題にはなりません。
  • ・1歳未満の赤ちゃん:腸内環境が未熟なため、芽胞が腸内で増殖し、神経を麻痺させる強いボツリヌス毒素を産生してしまいます。

この毒素は、赤ちゃんの運動神経に影響を及ぼし、重篤な合併症を引き起こす可能性があります。

🩺 赤ちゃんに起こる症状と発見のサイン:こんな変化に注意!

乳児ボツリヌス症の症状は、通常、ハチミツを摂取してから数日~3週間程度で現れます。特に以下の変化を見逃さないでください。

  1. 便秘が続く(乳児ボツリヌス症の初期症状として非常に重要です)
  2. 筋力低下により、全身がぐったりする
  3. おっぱいやミルクの飲みが悪くなる、嚥下(えんげ)する力が弱くなる
  4. 泣き声が小さく、弱々しくなる

症状が進行すると、呼吸筋麻痺を起こすリスクもあるため、少しでも気になる症状があれば、速やかに小児科を受診してください。

✅ 疑問解消!ハチミツはいつから与えても大丈夫?

ハチミツ(およびハチミツ入りの離乳食や食品)は、1歳のお誕生日を迎えてから」与えるようにしてください。

この1歳という区切りが、赤ちゃんの腸内環境が安定し、ボツリヌス菌が増殖しにくい状態になる大切な目安です。

🔥 知っておきたい!加熱しても大丈夫ではない理由

「料理やお菓子に使うから、加熱すれば菌は死ぬのでは?」という疑問をよくいただきますが、ボツリヌス菌の芽胞は非常に強い耐熱性を持っており、通常の加熱や調理では死滅しません

そのため、加熱調理した食品であっても、ハチミツが含まれる食品は1歳未満のお子さまには与えないようにしてください。

院長 三井 俊賢
記事監修
院長 三井 俊賢

慶應義塾大学大学院医学研究科博士課程 修了、慶應義塾大学医学部 小児科、慶應義塾大学関連病院、慶應義塾一貫校校医、医療法人社団 育心会 理事長

医学博士、日本小児科学会 小児科専門医、日本小児科学会 認定小児科指導医

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