流行期に入っても遅くない!インフルエンザワクチンが防ぐ「リスク」✨流行中、罹患後でもインフルエンザワクチンを勧める理由🎯
- 2025年11月22日
- 予防接種
現在、インフルエンザの流行期に入っています。今回は、お子様を重いリスクから守るためのインフルエンザワクチンの意義について、医学的根拠に基づいて詳しくお話しします。
🤒 インフルエンザの臨床像:特徴と一般的な風邪との違い
インフルエンザは、インフルエンザウイルスによって引き起こされる感染症で、一般的な「風邪症候群」とは異なり、重い全身症状を伴うことが特徴です。
| 特徴的な症状 | インフルエンザ | 一般的な風邪 |
| 発熱 | 突然の38℃以上の高熱が特徴的。通常3〜7日間続く。 | 比較的緩やか。微熱〜37℃台が多い。 |
| 全身症状 | 強い倦怠感、関節痛、筋肉痛、頭痛など全身症状が顕著。乳幼児では不機嫌、食欲不振が目立つ。 | 軽い、またはほとんどない。 |
| 局所症状 | 鼻水、喉の痛み、咳など。全身症状に遅れて現れることが多い。 | 鼻水、喉の痛みが主で、発症初期から目立つ。 |
| 経過 | 比較的急速に発症し、症状が重くなることが多い。 | 比較的緩やかに発症し、症状が軽いことが多い。 |
| 合併症 | インフルエンザ脳症、肺炎などの重篤な合併症リスクがある。 | 合併症のリスクは低い。 |
🚨 ワクチン接種の最大の目的:命に関わる「合併症」の予防
「ワクチンを打ったのにインフルエンザにかかった」というお声を聞くことがあります。しかし、インフルエンザワクチンの最も重要な意義は、発症を完璧に防ぐことではありません。最も大切な目的は、インフルエンザにかかった際に起こり得る「重症化」や「合併症」を防ぐことにあります。
特に、お子様が発症した場合に最も恐れられる合併症が、インフルエンザ脳症や重症肺炎です。
- インフルエンザ脳症: 稀ではありますが、発症すると痙攣や意識障害を引き起こし、重篤な後遺症を残したり、命に関わる非常に危険な病気です。
- 重症肺炎: 免疫力の未熟なお子様は、インフルエンザをきっかけに細菌による二次感染を起こし、重い肺炎になるリスクが高まります。
インフルエンザワクチンは、これらの重篤な合併症のリスクを有意に低下させることが、厚生労働省や国内外の研究によって示されています。お子様を最悪のリスクから守るための、最も重要な予防策なのです。
🌟 ワクチンの効果(エビデンスに基づくデータ)
厚生労働省の報告や研究結果から、インフルエンザワクチンの有効性は以下のように示されています。
- 発病阻止効果(発症予防):
- 乳幼児の発病阻止効果は、報告により幅がありますが、概ね20%~60%程度とされています。
- 高齢者では、発病リスクを34%〜55%減らすことが示されています。
- 重症化予防効果:
- 予防接種の最も重要な効果であり、高齢者においてインフルエンザを契機とした死亡阻止効果が82%であったという研究結果もあります。
💉 ワクチンの種類
インフルエンザワクチンには、主に「注射型」と「経鼻型」があります。
💉 1. 標準的な選択肢:注射型ワクチン(不活化ワクチン)
- 特徴: 日本で最も広く行われている予防法で、長年の実績と高い安全性が確立されています。
- 対象: 生後6か月からすべての方。
- 接種回数:
- 13歳未満のお子様は通常2回接種(2~4週間隔)。
- 13歳以上は原則1回接種。
- メリット: 公費助成制度の対象となることが多く、費用負担が軽減されます(お住まいの自治体によって異なります)。
👃 2. 注射が苦手な子へ:フルミスト(経鼻インフルエンザ生ワクチン)
新しい選択肢がフルミストです。
🌟 フルミストのメリット
- 何よりも「痛くない」: 注射針を一切使いません。鼻にスプレーするだけで接種が完了するため、注射が苦手なお子様や、親御様の心理的な負担を大きく軽減できます。
- 原則1回で完了: 年齢に関わらず、通常1シーズンに1回の接種で完了します。
- より自然な免疫: 生ワクチンであるため、インフルエンザウイルスの主要な侵入経路である鼻の粘膜で「局所免疫」が誘導され、高い発症予防効果が期待されます。

🏃♂️ 流行中でも、インフルエンザに罹患しても、ワクチン接種は望ましい
「もう流行しているから手遅れでは?」「一度かかってしまったからもう必要ない?」と思われている方もいるかもしれません。しかし、どちらの場合もワクチン接種は検討すべきです。
1. 流行が始まってからの接種
インフルエンザワクチンは接種から効果が出るまで約2週間かかり、効果はおおよそ5ヶ月間持続します。
- 流行期に入っていても、例年インフルエンザのピークは1月~3月頃です。まだ免疫がない方は、今から接種することで今後のピークに備えることができます。
- 抗体が十分につくられる2週間後以降の期間、インフルエンザにかかりにくくなったり、重症化を防いだりする効果が期待できます。
2. 既にインフルエンザに罹患した後の接種
インフルエンザは一度かかると、そのシーズン中は同じ型のインフルエンザに対する免疫(抗体)を獲得します。そのため、「同じ型のインフルエンザ」に対する必要性は乏しいと考えられます。
しかし、インフルエンザにはA型(H1N1、H3N2など)、B型など複数の型があり、同シーズンに異なる型のインフルエンザに感染する可能性があります。
- 現在のインフルエンザワクチンは、複数の型(通常4種類)の株に対応しています。
- もしA型にかかったとしても、ワクチン接種によりB型など他の型のインフルエンザに対する抗体をしっかり作ることで、今後の多重感染による重症化を防ぐ備えになります。
👉 接種の可否やタイミングについては、お子様の回復状態や体調を診察した上で判断する必要がありますので、まずは当クリニックにご相談ください。
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インフルエンザワクチン接種を通じて、お子様を重い合併症から守り、健やかな冬を過ごせるよう、平井みらいこどもクリニックは全面的にサポートしてまいります。
インフルエンザに関するご質問やご相談がありましたら、いつでもお気軽にお声がけください。
