【小児科医が解説】日本脳炎ってどんな病気?ワクチンはいつ受けるのがベスト?
- 2026年7月7日
- 予防接種
こんにちは!平井みらいこどもクリニックです。
現在、ニュースなどで「西日本での日本脳炎注意報の発表」や、「全国的な日本脳炎ワクチンの出荷制限(品薄)」が報じられており、ご心配されている親御さんも多いかと思います。
🟢 当院では十分なワクチン在庫を確保しています!!
全国的にワクチンの入手が困難となっている状況ですが、当院では地域のお子様たちの笑顔と安全を守るため、事前に適切な在庫管理を行い、現時点で十分な数のワクチンを確保しております。 当院にかかりつけの方も、初めての方も、スケジュール通り安心してご予約・ご来院ください。
今回はご不安に感じていらっしゃる親御さんのために、日本脳炎という病気について、そしてお子様を守るためのワクチンスケジュールについて、解説します!
そもそも「日本脳炎」ってどんな病気?
日本脳炎ウイルスは、主に「ブタ」の体内で増殖し、それを吸血した「蚊(コガタアカイエカ)」を介して人に感染します。日本脳炎は、ウイルスを持つ蚊に刺されてから約1週間後に高熱や頭痛で始まり、急速に意識障害やけいれんを起こす脳の病気です。名前に「日本」とついていますが、実は東南アジアなどアジア圏で広く流行しています。

蚊に刺されたらみんな発症するの?
いいえ、そんなことはありません。ウイルスを持つ蚊に刺されても、実際に症状が出るのは100人〜1,000人に1人程度(不顕性感染といいます)です。
では、なぜワクチンが必要なの?
それは、万が一発症してしまった場合、特効薬がなく、非常に重い症状が出るからです。 発症すると、高熱、頭痛、けいれん、意識障害などが現れ、亡くなってしまう割合が約20〜40%、命が助かっても脳に重い後遺症(麻痺や発達の障害など)が残る割合が約50%とされています。
「めったにかからないけれど、かかると命に関わる重大な病気」だからこそ、ワクチンでの予防が大切なのです。
いまの日本でもリスクはあるの?
「昔の病気でしょ?」と思われがちですが、実は今もリスクは身近にあります。 日本脳炎ウイルスは、「ブタ」の体内で増殖します。国立感染症研究所のデータによると、現在でも西日本を中心に、夏になると多くのブタがこのウイルスに感染していることが分かっています。近年でも、ワクチンを打っていなかった小さな赤ちゃんや子どもが日本脳炎を発症した事例が報告されています。

ワクチンは「いつ」受けるのが正解?
日本脳炎の予防接種は、法律で定められた「定期接種(公費負担で無料)」です。 おすすめの標準的なスケジュールは以下の通りです。
👶 第1期(計3回):3歳になったらスタート!
1回目・2回目
3歳になったら、1〜4週間の間隔をあけて2回接種します。
3回目(追加)
2回目から6か月以上の間隔をあけて(標準的には1年後)接種します(4歳頃)。
※制度上は「生後6か月」から接種可能ですが、通常は3歳からのスタートが標準です。
🎒 第2期(計1回):小学校高学年(9〜12歳)で仕上げ!
4回目
9歳以上13歳未満の間に1回接種します。これで体の中の免疫を長持ちさせます。
例外!「生後6か月からの早期接種」が必要なケース
当院がある東京都江戸川区の周辺では、標準通り「3歳から」の接種で慌てる必要はありません。 ただし、以下のような場合は生後6か月からの早期接種をおすすめしています。
- 西日本(九州・中国・四国・近畿など)の実家に、夏や秋に長期帰省する予定がある (西日本はブタのウイルス保有率が高い地域です)
- 近所に養豚場や水田があり、蚊が多い環境に住んでいる
- 東南アジアなど、海外の流行国に赴任や旅行で滞在する予定がある
生後6か月の赤ちゃんが受けても、ワクチンの安全性や効果は3歳以上のお子様と変わりません。「うちは早く打った方がいいのかな?」と迷われたら、いつでも当院へご相談ください。
全てはこどもの笑顔のために
日本脳炎ワクチンは、打つ回数やタイミングが少し複雑です。また、「他のワクチンとの同時接種は大丈夫?」といった不安もあるかと思います。
「母子手帳を見てもよく分からない!」というお母さん、お父さん。ぜひお気軽に、平井みらいこどもクリニックのスタッフにお声がけくださいね。大切なお子様の笑顔を、一緒に守っていきましょう!
