【気になるイボ、どうすればいいの?】
- 2025年6月13日
- 感染症
こんにちは!「あれ?これってイボかな?」と思ったこと、ありませんか?特に、お子さんの体に小さなプツプツがあると、心配になりますよね。今回は、そんな気になる「イボ」の中から、よく見られる「尋常性疣贅(じんじょうせいゆうぜい)」と「伝染性軟属腫(でんせんせいなんぞくしゅ)」について、わかりやすくお話しします。
尋常性疣贅(イボ)ってどんなもの?
尋常性疣贅は、一般的に「イボ」と呼ばれているものです。これは、「ヒトパピローマウイルス(HPV)」というウイルスが皮膚の小さな傷から入り込んで感染することでできます。
どんなイボ?
見た目は、表面がザラザラしていて、少し硬い盛り上がりです。
色は肌の色と同じくらいだったり、少し茶色っぽかったりします。
足の裏にできると、体重がかかるので平らになり、まるで魚の目みたいに見えることもあります。
手や指、足など、よく使う場所にできやすいですよ。
普通は痛くないことが多いですが、大きくなったり、できた場所によっては痛むこともあります。
どうやってうつるの?
このウイルスは、直接触ることでうつる可能性があります。
- タオルやスリッパなどを一緒に使うことでも、感染することがあります。
- 特に、小さい傷がある皮膚からはウイルスが入り込みやすいんです。
伝染性軟属腫(水イボ)ってどんなもの?
伝染性軟属腫は、一般的に「水イボ」と呼ばれていて、特に小さなお子さんによく見られます。これは「伝染性軟属腫ウイルス」というウイルスが原因です。
どんなイボ?
- ツルツルしていて、真珠のように光沢のある小さな盛り上がりです。
- 色は肌の色と同じか、少しピンク色をしています。
- かゆみを感じることがあり、かきむしると、そこから他の場所に広がったり、赤く炎症を起こしたりすることもあります。
- わきの下や肘の内側、膝の裏など、皮膚がこすれ合う場所にできやすいです。
どうやってうつるの?
- 直接触ることでうつります。
- プールのビート板や浮き輪、タオルの共有などでも感染することがあります。
- アトピー性皮膚炎などで皮膚が乾燥しやすかったり、荒れていたりするお子さんは、特に水イボができやすい傾向があります。
治療はどうするの?
どちらのイボも、自分で何とかしようとせず、必ず皮膚科を受診してください。市販薬を自己判断で使ったり、無理に取ろうとすると、かえって悪くなったり、痕が残ったりする可能性があるので注意しましょう。どちらのイボかな?と思ったときは個数に関わらず早めに受診しましょう。受診をどうしようかな?と思っているうちにあっという間に増えたり、大きくなったりうつしてしまうこともあるので、注意しましょう。
尋常性疣贅(イボ)の主な治療法
①液体窒素(えきたいちっそ)で凍らせる治療: 一番よく行われる方法です。とても冷たい液体窒素をイボに当てて、ウイルスに感染した細胞を壊します。何回か通院が必要なことが多いです。
②レーザー治療: イボをレーザーで焼き取る方法です。
③飲み薬や塗り薬: 体の免疫力を高めたり、ウイルスの増殖を抑えたりするお薬を使うこともあります。
伝染性軟属腫(水イボ)の主な治療法
①ピンセットで取る: 専用のピンセットを使って、水イボを一つずつ取り除きます。少し痛みを伴うことがあるので、事前に麻酔のテープを貼って痛みを和らげることもあります。
②塗り薬: お家で塗るタイプの薬が処方されることもあります。
イボを増やさないための予防と心がけ
イボはウイルス感染なので、できるだけ予防することが大切です。
①皮膚を清潔に保つ: 毎日お風呂に入って、体をきれいにしましょう。
②保湿をする: 皮膚が乾燥しないように、保湿クリームなどでしっかりお手入れして、皮膚のバリア機能を守りましょう。
③傷を作らない: 爪を短く切ったり、皮膚をかきむしったりしないように気をつけましょう。
④共有を避ける: 家族でも、タオルやスリッパなどはできるだけ別々に使うようにしましょう。
プールやお風呂は?
☆尋常性疣贅(イボ): 症状がなければプールに入っても大丈夫ですが、他の人にうつさないように、絆創膏などでイボをしっかり覆うことをおすすめします。
★伝染性軟属腫(水イボ): 昔に比べて、水イボがあるからといってプールに入れない、という施設は減っていまが、スイミングスクールに通っている場合は施設に確認してください。しかし、タオルやビート板などを共有するのは避けましょう。水着で隠せないほどたくさんある場合は、一度お医者さんに相談してみてくださいね。お風呂は一緒に入っても問題ありませんが、体を洗うタオルなどは別々にし、患部をゴシゴシこすらないように注意しましょう。
最後に
イボがあると、見た目も気になりますし、お子さんの場合は学校やプールのことも心配になるかもしれませんね。でも、ご安心ください。きちんと皮膚科で治療を受ければ、きれいに治ります。 もし、気になるイボを見つけたら、一人で悩まずに、まずは皮膚科を受診して相談してみてくださいね。